Voiceless Song
静寂の海に私は沈む瞳に映るは暗き夢波のうねりに弄ばれて儚き肢体は泡と化す水底に想いは沈むクルクルと弧を描きながら様々なものを捨て私は小さな貝と化す何も見えない(何も見たくない)何も聞こえない(何も聞きたくない)感じるままに ただ闇の中で歌いたい無音のメロディに乗せて愛しき人に想いよ届け...
04, 2010 0
Category ★Poem
Shells' Dream
水底に静かに眠る貝の夢それは遠い太古の記憶揺らめく波にその身を任せ泡沫に思いを馳せるゆらり揺られて貝の夢それは生命の始まり耳を澄ませば ほら胎動が聞こえてくる生まれるよ生まれたよ夢の間に ひとつの命産声に震える体さあ 今一度安らかな夢に命を託そう貝の夢それは誕生の祈り...
25, 2009 0
Category ★Poem
Captive Bird
毎日毎日最早飛ぶことを忘れてしまった羽を見つめては自分の運命を呪いながら籠の中で泣く…一人ぼっちの寂しさに慣れすぎてもう誰かを何かを愛しく思うことさえ出来ない生と死が去来し永遠の刻(とき)が流れる…美しい姿を留めたまま決して覚めない夢の中で飛び続けたい僕に残されたのは幻想の世界だけほら、目を閉じれば皆が僕の側へ寄ってくる今日は何して遊ぶ?今日はどこへ行く?今日は…知らないわからないねえ、どんな遊びが...
07, 2009 0
Category ★Poem
Condolences
なぜあなたは逝ってしまうの?遠い過去あなたは僕を本当の孫のように可愛がってくれたそれなのに…僕はあなたに何一つ返せなかった人はやがて死ぬそれは変えることの出来ぬ運命―わかっていたはずなのに目を背けていた真実あなたの透き通るような白い面(おもて)を見るのが怖い全ての憂いが去った白い骨を拾うのが怖いもう二度と生きたあなたに会えないのだと僕を癒してくれた明るさと温かさにもう触れることが出来ないのだと確信せ...
27, 2006 0
Category ★Poem